音を聞いて物語を作ってみよう

アクティビティのねらい・概要

ねらい

このアクティビティでは、音を聞いて広がるイメージをもとに絵を描いたり物語を作ったりします。学生同士で自身の経験を共有したり想像力を働かせたりした協働作業となります。

概要

目標
  • ある音を聞いて感じたことを言語化できる。
  • 協働して簡単な物語を作ることができる。
学生の日本語力 中級(B1)以上
その他の言語力
  • 教師は学生が母語等で書いたものが読めて理解できることが望ましいが必須ではない(話せなくてOK)。
  • 学生は他の学生の書いたものが読めて理解できることが望ましいが必須ではない(話せなくてOK)。
所要時間 2時間
おすすめクラス 想像力を使うタスクが好きなクラスでプロジェクトとして入れるのがおすすめ。

手順

ロードマップ

1.事前準備

  • 【教師】学生の国に応じた効果音や生活音などをダウンロードしておきます。

例えば、以下のような効果音・生活音・自然の音などが考えられます。

  • バイクや電車などの交通の音/包丁の音、トースターの音などの台所の音/鈴虫やカエルの鳴き声/信号機の音/波や川の音/人の足音/学校のチャイムやグラウンドの声など

2024年11月現在効果音フリー素材サイトには以下のようなものがあります。

生活や機械・乗り物、環境音、動物の声など様々な音声リソースがあります。

生活や街の環境音などに加え、季節、生活上の動作音、また海外の音声リソースもあります。

  • 【教師】準備物:画用紙・色鉛筆など、絵を描くときに役立つもの

2. ウォーミングアップ①:効果音クイズ

  • 【教師】効果音クイズをします。全体で効果音をいくつか流し、それが何の音か当てさせます。ペアで話し合わせてもいいです。
  • 【学生】さらに効果音を聞いて、どんな音が聞こえるか、種類や場所、状況などについて感じることを各自でワークシートに書きだします。(言語は問いません)
  • 【学生】音を聞いて感じたことをペアでシェアします。

※シェアするとき、ペアが理解できる言語ならどの言語で話してもいいです。

3. ウォーミングアップ②:振り返りタイム

  • 【学生】ここまで聞いた効果音の中で聞いたことのある音をいくつか選びます。その音に関連して、どのような思い出があるか振り返り、エピソードを簡単に書きます。
  • 【学生】選んだ音に関連した思い出をペアでシェアします。

※シェアするとき、ペアが理解できる言語ならどの言語で話してもいいです。

4. タスクの紹介

  • 【教師】以下のタスクを紹介します。

みなさんは出版社でインターンをしています。音をテーマに物語を作るタスクを任されました。ペアで短い物語を作ってください。

  • 【学生】ペアといくつかの音を選びます。そして誰が・どこで・何をしてるか・これから何をすると思うかについて想像を膨らませます。(ワークシートを使用)
  • 【学生】想像をもとに、一枚の紙に絵を描きます。
  • 【学生】描いた絵を使って日本語で物語を完成させます。

※この時、単語レベルで複言語を使用することはOKです。

  • 【学生】クラスメイトが作った物語を読んで感想をシェアします。作者が絵を見せながら読み聞かせをしてもいいでしょう。

参考文献

こんな先生・活動にお勧めです!

M

音を言葉で描写する活動を通して、日本語での表現力がつきます。またそれぞれの国でよく聞かれる身近な音を選ぶことで、学生自身の経験を振り返ったり他の国での生活について想像を膨らませたりすることの助けにもなります。時間が取れれば、絵本を作ってもいいでしょう。