自分のことばを教えてみよう

アクティビティのねらい・概要

ねらい

このアクティビティでは、自分のことばのミニレッスンをします。自分のことば・文化背景について日本語を使って伝える力を身につけることができます。

概要

目標
  • 自分のことばや文化について日本語で説明できる。
  • 簡単なダイアローグを自分のことばに翻訳できる。
学生の日本語力

初級後半(A2)以上

その他の言語力

教師は学生のことばが理解できるとなおよいが、必須ではない。

所要時間 1時間
おすすめクラス 母語が多様な少人数クラスや、教師と学生の母語が違うクラスで実施するのがおすすめ

 

手順

ロードマップ

1.事前準備

  • 【教師】初級の日本語教科書の中から、ミニレッスンの題材として使えそうなダイアローグを探しておきます。
    ※学生たちの母語が同じクラスの場合は、いくつかの違うダイアローグを用意しておきます。

2. ミニレッスンの準備

  • 【教師】選んできた日本語のダイアローグを提示し、以下のタスクを与えます。
    ※学生たちの母語が同じクラスの場合は、学生をグループに分け、グループごとに違うダイアローグを課します。

日本語のダイアローグを自分のことばに翻訳しよう。先生になって、15分で自分のことばのミニレッスンをしよう。

【レッスンの内容】

  • ダイアローグの説明(5分)
  • ダイアローグの練習(10分)
  • 【教師】以下のように、翻訳やミニレッスンの計画で参考になるような質問を与えます。

【初対面の挨拶を題材にする場合】

  • ダイアローグの説明のときに考えること
    • 「はじめまして」「どうぞよろしくお願いします」に当たる表現はありますか。ないなら、どういう表現を使いますか。その表現は、どういう意味がありますか。
    • あなたの作ったダイアローグは、どのような場面で使えますか(友達に使いますか?ビジネスで使えますか?どちらも使えますか?)
    • あなたの言語で、男性と女性で言い方は同じですか。違いがありますか。
  • ダイアローグの練習のときに考えること
    • うまく発音するために気をつけることはありますか。
    • 初対面の挨拶のときにお辞儀をしますか。しないなら、どういうことをしますか。
  • 【教師】クラス内で少し準備する時間を設けます。残りは宿題とします。

3.ミニレッスンの実施

  • 【学生】担当の先生役の学生が自分のことばを教えます。
    ※ミニレッスンは、各授業の開始時に1人ずつ担当する形がやりやすいでしょう。
  • 【学生】生徒役の学生は、ミニレッスンの後に、先生役の学生に質問をしたり、知らなかったこと、おもしろかったこと、難しかったことなどを共有します。

参考文献

  • Kerr, P. (2014). Translation and own-language activities. Cambridge University Press. p. 46.

こんな先生・活動にお勧めです!

M

言語が多様な少人数クラスで導入する活動としておすすめです。先生役の学生は日本語を使って自分のことば・文化について説明する力を身につけることができます。また、様々な言語に触れることで、学生の他言語への興味関心を育むことも期待できます。