アクティビティのねらい・概要
ねらい
このアクティビティでは、母語が同じ学生が集まるクラスで、授業中に母語をどのように使うかのルールを考えます。学生と一緒に母語を使うことのメリットやデメリットを話し合うことができます。コースの最初に行うのがおすすめです。
概要
| 目標 |
|
| 学生の日本語力 | 初級後半(A2)・中級(B1) |
| その他の言語力 |
中級後半(B2)以上の媒介語が必要 |
| 所要時間 | 30分 |
| おすすめクラス | 母語を共有するクラスで、コースの最初に取り入れるのがおすすめ。 |
手順
ロードマップ

1.ハンドアウトの配布
- 【教師】以下のハンドアウトを配布します。(※レベルに合わせて、ハンドアウト内の日本語表現を調節します)
【クラスのことばのルール】

たくさん日本語を使って、日本語が上手になりましょう。
でも、母語を使ったほうがいいときもあるかもしれません。1~9について、どう思いますか。みんなで話しましょう。
- 先生は、アクティビティごとに、「日本語だけの時間」か「母語を使ってもいい時間」かを言います。
- 学生が、日本語で言えることを母語で言ったとき、先生は答えません。
- 1つのレッスンで、母語は5回まで使えます。コースの終わりには、その回数を少なくします。
- 日本語でうまく説明できないときは、ほかの学生が手伝ってもいいです。でも、手伝ってもらった学生は、ほかの学生の言ったことを、もう一度日本語で言います。
- 先生は、日本語で話そうとがんばったことを、成績に入れます。
- 母語をたくさん使ったときは、追加の宿題などがあります。
- 母語で話す前に、先生に「〇〇語で話してもいいですか」と聞きます。
- グループワークでは、1人が「言語モニター」になります。みんなが母語をどれくらい使ったかを見ます。そして、日本語を使うように声をかけます。
- 学生はグループワークを毎回録音します。あとで聞いて、うまく言えなかったところを、もう一度聞きなおしたりできます。

Kerr (2014, p. 42-43)をもとに作成
2. ディスカッション
- 【教師】4人ぐらいのグループにわけ、1~9のそれぞれについて、クラスのルールとしてふさわしいかを考えます。できるだけ日本語で話しますが、母語を使っても大丈夫であること、そして一人一人の考えが大切であることを伝えます。

- 【学生】1~9について、各グループで、賛成なら「〇」、反対なら「×」、わからない場合や意見が分かれた場合は「?」を書きます。

- 【教師】各グループの結果を共有します。クラス全体で、全員が賛成または反対したもの、グループ間で意見が違ったものを話し合います。
- 【教師】全体で合意したものについては、それを「クラスの言語のルール」として決め、クラスに貼り出します。
3. ルールの見直し
- 【教師】コースの途中で、必要に応じてルールを見直したり、ルールに沿って活動できていたかを振り返ったりします。
参考文献
- Kerr, P. (2014). Translation and own-language activities. Cambridge University Press, p. 41-43
こんな先生・活動にお勧めです!

コースの始めに母語使用についてクラスで合意を得ることで、教師・学生も納得のいく形でクラス運営をすることができます。また、学生にとっては、母語使用のメリットやデメリットを話し合ったり、振り返ったりするきっかけにもなります。母語を共有するクラスで、コースの最初に行うのがおすすめです。