アクティビティのねらい・概要
ねらい
このアクティビティでは、インフルエンサーのSNS投稿を分析した後、効果的な写真や動画の撮り方、投稿の書き方について考えます。
母語も使用して、インフルエンサーを比較したり、情報を集めたりすることで、より深いディスカッションができる活動になっています。
概要
目標 |
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学生の日本語力 |
中級後半(B1)以上 |
その他の言語力 |
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所要時間 | 2時間 |
おすすめクラス | 言語文化背景が多様な語学クラスで取り入れるのがおすすめ |
手順
ロードマップ
1.ウォームアップ
- 【学生】グループになり、以下について話し合います。
- どのSNSを使用していますか。なぜですか。
- 自分の知っているインフルエンサーを2人あげてください。なぜそのインフルエンサーは有名ですか。
- あなたがフォローしているインフルエンサーはいますか。いる場合、なぜフォローしていますか。
2.日本語で発信するインフルエンサーの投稿分析
- 【教師】日本語で発信するインフルエンサーのアカウントを一つ紹介します。その人のアカウントをそれぞれの学生が見て、以下について話し合います。
- そのインフルエンサーを知っていますか。
- 写真・動画から、そのインフルエンサーはどのような人だと思いますか。
- 【教師】その人の投稿のうち、特定の商品・サービスを紹介しているものを一つとりあげ、意味を確認した後、以下について話します。
- どんな写真・動画を使っていますか。それは効果的ですか。
- 文章では「です・ます」を使っていますか。普通体を使っていますか。どちらも使っていますか。どうしてそのような使い方をしていると思いますか。
- 絵文字や「!」などを使っていますか。
- あなたの知っているインフルエンサー(日本語以外の言語で発信している人を含む)は、商品を紹介するときどのように紹介していますか。投稿の書き方や写真の撮り方に違いがありますか。違いがある場合、どうしてだと思いますか。
分析例は以下のとおりです。
- 【学生】グループごとに話し合ったことをまとめて発表します。
3. 他言語との比較
- 【教師】日本語で商品・サービスの紹介投稿をするときの効果的な写真・動画の撮り方、投稿の書き方を紹介します。
日本語の場合は以下のような撮り方・書き方が推奨されています。
【写真・動画の撮り方】
- 商品のみでなく、周りに花を添えるなどして一工夫する。
- その商品の利用シーンがわかるような写真・動画を使う。
【投稿文の書き方】
- 宣伝色を出しすぎない。
- 文章を「商品説明」から始めない。自分のライフスタイルの中で、どのようにその商品・サービスが役立っているのか、自分の生活がどう変わったかを伝える。
- 周りの感想も書く。
- 話し言葉で書く。
- こまめに改行して、空白行を作る。
- 漢字を使いすぎない。
参考:「現役モデルに学ぶ Instagramを使った商品PRのコツ」、「商品の魅力をPRするために!SNSキャプションの書き方ポイント6選」
- 【学生】母語が同じ学生同士でペアになります。自分の言語でインターネットを検索し、以下の情報を調べます。
- 効果的な写真・動画の撮り方
- 効果的な投稿の書き方
- 【学生】調べた内容を日本語で簡単に文章にまとめます。
- 【学生】別のグループになり、内容を紹介します。
※言語ごとに効果的な写真・動画の撮り方や投稿の書き方が違う場合、なぜそのような違いがあるのかも考えます。
- 【学生】グループごとに話した内容を発表します。
参考文献
- Gee, J. P. (2010). How to do discourse analysis: A toolkit: A toolkit. Routledge.
こんな先生・活動にお勧めです!
E
この活動では、日本語でインフルエンサーの投稿について分析し、自分の母語のインフルエンサーの投稿と比べることで、言語間での商品紹介のやり方の違いを意識することができます。
母語が多様なクラスで実施することで、様々な言語を比較する機会になります。
また、①インフルエンサーになったつもりである商品・サービス紹介の投稿を日本語で書いてみる、②今回分析した投稿の商品・サービスを、自分の国・地域の読者向けに翻訳するといったタスクを加えることで、さらに学びを深めることもできます。